「痩せたいけど食事はガッツリ食べたい」「若い頃と同じ食事なのに体重が落ちにくくなった」など、ダイエット中のお昼ご飯に悩んでいませんか?
特に、1日の中でも食事量が多くなりがちなお昼ごはんは、ダイエット中には悩みのタネになりやすいですよね。
そこで、本記事ではダイエットを成功させるためのお昼ごはんの選び方、効率よく痩せるためのポイントを解説します。
栄養バランスの整った自炊・外食・コンビニメニューも紹介しますので、毎日のランチ選びにぜひお役立てください。
ダイエットの基本
ダイエットで体重を減らすためには、摂取エネルギー(カロリー)を減らし、消費エネルギーを多くすることが基本です。
食事から得るカロリーを必要以上に減らせば、たしかに体重は落ちますが、極端な制限は健康を損ねたりリバウンドを招いたりするため注意が必要です。
適度なカロリー管理と、タンパク質やビタミンなど必要な栄養素を十分に摂ることが、健康的に痩せる上で重要なポイントです。
また、運動を取り入れ、消費エネルギーを増やしたり基礎代謝を高めたりするとより効果的に減量できますよ。
ダイエット時の摂取カロリーの考え方と摂りたい栄養素
ダイエット中のお昼ごはんは、何を、どれくらい食べればいいのかがとても重要です。
ここでは、1日の摂取カロリーと、その中でのお昼ごはんの適量、さらに意識して摂りたい栄養素について解説します。
1日の推奨摂取カロリーの目安
まず、成人の男女が1日に必要とするエネルギー量(推定エネルギー必要量)の目安を確認しましょう。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人男女のエネルギー必要量は下記のように示されています。
|
男性 |
|||
|---|---|---|---|
|
身体活動 |
低い |
ふつう |
高い |
|
18-29歳 |
2,250 |
2,600 |
3,000 |
|
30-49歳 |
2,350 |
2,750 |
3,150 |
|
50-64歳 |
2,250 |
2,650 |
3,000 |
|
65-74歳 |
2,100 |
2,350 |
2,650 |
|
75歳上 |
1,850 |
2,250 |
- |
|
女性 |
|||
|---|---|---|---|
|
身体活動 |
低い |
ふつう |
高い |
|
18-29歳 |
1,700 |
1,950 |
2,250 |
|
30-49歳 |
1,750 |
2,050 |
2,350 |
|
50-64歳 |
1,700 |
1,950 |
2,250 |
|
65-74歳 |
1,650 |
1,850 |
2,050 |
|
75歳上 |
1,450 |
1,750 |
- |
文献1を参考に作成
これは体重維持のための目安であり、減量中はここからカロリーを減らすとよいでしょう。ただし個人差がありますので、自身の基礎代謝や日々の活動量に応じて適切なカロリー量を計算することが望ましいでしょう。
食事を摂らなかったり過度に摂取カロリーを減したりすると、健康を損なうので運動を取り入れながらダイエットにのぞみましょう。
お昼ご飯の摂取カロリーの目安
一日の総摂取カロリーを3食にどう配分するかも大切です。ダイエット中の食事バランスとして、朝:昼:夜を3:4:3や4:4:2の割合にするなど、活動量が多い日中に多く割り振り、夜は控えめにするのもよいでしょう。
昼にあまりに低カロリーに抑えすぎると夕方に空腹が強まり、結果的に夜に予定よりも多い量を食べてしまう可能性もあります。そのため昼食は適度な量(目安800~1,200kcal程度)をしっかり食べ、夜に調整するのがおすすめです。
また、昼ご飯を抑えるなら上手に間食を取り入れてもよいでしょう。
ダイエット中におすすめの栄養素
ダイエット中でも栄養が不足すると不調につながるため、バランスの良い食事を心がけましょう。
ここでは、ダイエット中に特に取り入れたい栄養素をご紹介します。
タンパク質
筋肉の材料となり基礎代謝アップにもつながるため、タンパク質はダイエット中は特に意識して摂りたい栄養素です。低脂肪・高タンパクな食品(鶏ささみ・むね肉、大豆製品など)からしっかり補給しましょう。
タンパク質源として魚もおすすめです。魚は肉より脂質が少なく低カロリーなものが多い上に、脂に含まれるDHA・EPAには脂肪燃焼を促す働きがあるとされています2。
ビタミン
ビタミンは糖質・脂質・タンパク質の代謝を助けるため、十分に摂れていないとせっかく栄養バランスに気を付けてもダイエット効果が得にくくなる可能性があります。
緑黄色野菜(ほうれん草、トマト、にんじんなど)を積極的に食べてビタミン補給を心がけましょう。
食物繊維
ダイエット時は食物繊維を積極的に摂るのもおすすめです。
野菜やきのこ、海藻類に豊富な食物繊維は満腹感を高め、腸内環境を整えて太りにくい体づくりに役立ちます。
ダイエット中におすすめのお昼ごはんメニュー【自炊編】
自炊でランチを用意できる場合は、食材や調理法を工夫してカロリーを抑えつつ栄養豊富なメニューにしましょう。
ここではダイエット中におすすめの自炊ランチメニューを3つ紹介します。
野菜たっぷりちゃんぽん風スープ
長崎ちゃんぽんは野菜もたくさん摂れる一方で、麺やスープによってカロリーが高くなりがちな料理です。
ダイエット中にちゃんぽんを楽しみたい場合は、麺の量を減らし野菜を増やすことでカロリーダウンしましょう。
例えば、麺を通常の半分程度に控え、キャベツやもやし、にんじん、きのこなどを山盛り入れます。麺を減らしても野菜たっぷりで煮込めば食べ応えがあるため、物足りなさを感じません。
鶏むね肉と野菜のヘルシー弁当
自宅で用意するお弁当なら、主菜には高タンパクで低脂肪な鶏むね肉やささみを使ったおかずがおすすめです。魚介類ならイカやエビなども低脂質でよいでしょう。
副菜にはビタミン・食物繊維補給のため、ほうれん草のおひたしやブロッコリー、ミニトマトやにんじんなど色とりどりの野菜を入れてください。
主食は雑穀入りご飯のおにぎりや玄米ご飯などにすると、白米より食物繊維が多く腹持ちも向上します。調理法はゆでる・蒸す・煮るなど油をなるべく使わない方法を心がけると全体のカロリーを抑えられます。
鮭ときのこのヘルシー炒め
脂身の多い肉の代わりに魚を使ったメインおかずはダイエット向きです。鮭は高タンパクで良質な脂質を含みます。
さらに、鮭やきのこ類にはビタミンやミネラルも豊富で、栄養価の高い組み合わせです。
作り方は簡単で、塩こしょうを振った生鮭とお好みのきのこをオリーブオイル少量でソテーするだけです。
ダイエット中におすすめのお昼ごはんメニュー【外食編】
外食が避けられない場合でも、メニューの選び方を工夫すればダイエット中でも安心してランチを楽しめます。ここでは外食時におすすめのランチメニューを3つ紹介します。
焼き魚定食
和食の定食は外食ランチでも安心なメニューです。特に焼き魚定食は高タンパク・低脂肪になりやすく、栄養バランスにも優れています。
魚は種類によりますが、白身魚や脂の少ない魚であれば低カロリーです。付け合わせの漬物や小鉢の野菜も残さず食べればビタミン・食物繊維が補えます。
焼き魚・煮魚主体の定食を選べば、外食でも太りにくいランチとなります。
蕎麦
麺類では蕎麦が低カロリーでおすすめです。かけ蕎麦一杯ならだいたい400kcal前後と控えめです。
ただし、蕎麦だけではタンパク質が不足しお腹もすきやすいので、天ぷらや卵などの具がある蕎麦を選ぶとよいでしょう。
ダイエット中であれば衣の重い大きな天ぷらは避け、山菜蕎麦やおろし蕎麦など野菜たっぷりで低カロリーなトッピングのものもよいでしょう。
お寿司
にぎり寿司は1貫あたり約50kcal程度とそれほど高くなく、8貫食べても約400kcal、セットの味噌汁や茶碗蒸しなどを含めてだいたい500kcal前後に収まります。お刺身中心なので低脂質・高タンパクですし、さまざまなネタを少しずつ楽しめる点でも満足度が高いでしょう。
ただし、ネタの種類には気を配りましょう。マグロのトロ、ウニ、イクラ、厚焼き玉子などは脂質や糖質が多くカロリーが高めなので偏らないようにします。
ダイエット中におすすめのお昼ごはんメニュー【コンビニ編】
忙しい日や出先ではコンビニを活用したランチも多いでしょう。
コンビニ食品でも組み合わせ次第でダイエット向きの食事が可能です。ここではコンビニで手に入るおすすめランチの組み合わせを3つ紹介します。
サラダチキン+ゆでたまご+野菜サラダ
コンビニランチの定番となったサラダチキンは、高タンパク・低脂質でダイエットの強い味方です。
これにゆで卵を加えれば手軽に良質なタンパク質を補給できます。さらに、野菜サラダを組み合わせればビタミンや食物繊維も摂取でき、栄養バランスがぐっと良くなります。
雑穀おにぎり+野菜たっぷりスープ
主食も欲しいけれど太りたくないという方には、雑穀やもち麦入りのおにぎりと野菜スープの組み合わせがおすすめです。
おにぎりはパンや麺類に比べて消化吸収がゆっくりで腹持ちがよいという特徴があります。コンビニでおにぎりを選ぶ際は、白米だけでなくもち麦や雑穀入りのものを選ぶと食物繊維が豊富でダイエット効果が高まります。
また、野菜がたっぷり入ったスープや味噌汁は、ビタミン・ミネラルが摂れる上に水分と食物繊維で満腹感を得られます。
パスタサラダ+サラダチキン(またはサラダフィッシュ)
コンビニのパスタサラダは、野菜とパスタが一度に摂れるメニューです。
炭水化物のパスタに加えてビタミン・ミネラル、食物繊維もまとめて取れる手軽さが魅力ですが、これにサラダチキンをプラスするとさらに栄養バランスが向上します。
ダイエット中に避けたいお昼ご飯のメニューとは
ダイエット中に避けたいお昼ごはんのパターンも押さえておきましょう。
まず、高脂質・高カロリーなメニューは基本的に避けましょう。
代表的なのは揚げ物が主役の食事で、唐揚げ定食やとんかつ定食などは一食でカロリーが多くなります。
また、クリーム系のパスタやドリアなども脂肪分が多く、満足感の割に高カロリーになりがちなため注意が必要です。
高糖質なメニューにも気を付けましょう。ラーメンや丼ものは糖質・脂質が高い傾向があるので、頻度や量に気を配りましょう。
まとめ
この記事では、ダイエット中の方に向けて、お昼ごはんのポイントと具体的なメニュー例を解説しました。
ダイエットでは、適切なカロリーコントロール、そしてタンパク質・食物繊維・ビタミンなどの栄養素をバランス良く摂れる内容にすることが大切です。
ダイエット中こそ昼ごはんを適量食べて栄養バランスを整えることが、健康的に痩せるために重要です。
自炊できるときは低カロリーの工夫を凝らしたメニューを楽しみ、外食やコンビニでは今回紹介した選び方を参考にしてみてください。



